お気に入りの紅葉スポット ~光明禅寺~
なんとなーく避けていた「今週のお題」ですがついに乗っかってみようかと思います。
べ、別にネタが尽きたわけじゃないんだからね!
ふと今週のお題である「お気に入りの紅葉スポット」というのが目に入り、はたと思い出しました。
九州唯一の枯山水でも知られる福岡・大宰府の光明禅寺の紅葉が美しいのです。
光明禅寺は、学問の神として知られる太宰府天満宮から歩いてすぐの距離にあり、西鉄大宰府駅から大宰府天満宮を結ぶ参道のにぎわいから少し外れた所にひっそりと佇んでいます。
外観からして歴史を感じさせるお寺は外壁も一部剥がれて土色がむき出しになっていますが、その外壁から覗く紅葉がついつい中へとひきこんでくれます。
中庭には水を使わず風景を表現する枯山水が広がり、大海を表現した白砂が優雅に流れています。
陸を表現している青苔は、別名で苔寺とも呼ばれるこのお寺のシンボルマークの一つにもなっています。
初夏の時期には苔が瑞々しくてすごく趣がありますが、白・緑・赤・黄と様々な色を味わえるこの時期もまた荘厳な世界が広がっていて一見の価値があります。
実際には僕が最後にこのお寺を訪ねたのは学生時代が最後なので7,8年程前のお話になりますが、初夏とこの時期と年に2回、それもかなり独特な写真映えする場所でお気に入りだったので何度か通いました。
人混みを避けるためになるべく朝早く行くとこの時期でも結構寒く、震えながら写真を撮って、帰りに焼き立ての梅ケ枝餅を食べた記憶があります。
焼き立ての梅ケ枝餅は最強です。
個人的な感傷はさておいたとしても、駅からほど近く、大宰府天満宮や九州国立博物館といった王道の見どころもたくさんありますのでお近くの方、福岡へ行く機会のある方は是非訪れてみてください。
美味しいお酒とおつまみは仲良しだなぁ 〜新久千映「ワカコ酒」〜
ドラマやアニメ化もされた酒飲み界隈では大人気の漫画ですね。
ようやくkindleで5巻が出てくれて読めました。
孤独のグルメからなのか、最近こうした身近にあるグルメ漫画が増えてきたような気がします。
読みながら再現なんてこともできるので嬉しい限りですね。
この「ワカコ酒」は26歳OLで飲兵衛のワカコが季節や気分に合わせてお酒やおつまみを吟味し、堪能するお話。
例えば仕事で嫌なことがあった日は、塩辛と日本酒なんて王道の組み合わせに思いを馳せて落ち着きを取り戻し、あるいはおめでたい事があった日は一人金目鯛の煮付けでしみじみと良い事も共に味わう。
他にもキンピラゴボウやチクワの磯辺揚げなんてチープなおつまみも相性ベストなお酒と一緒に大事に味わいます。
「このお料理にこの組み合わせ!」みたいな自分にしか分からない世界を大事に味わう一人飲兵衛のあるべき姿のようなものが描かれていて、酒飲みとしてはすごく共感できる漫画です。
目の前に運ばれてきた幸せな組み合わせを堪能して思わず「ぷしゅ〜」と漏れるため息。
分かります分かります、至高のひとときです。
毎回「この組み合わせとはさすが!分かってるじゃないか!」と言いたくなるような組み合わせはもちろん秀逸ですが、短編小説のようにさりげなく描かれる飲兵衛達も良いですね。
明日 娘さんが初めて彼氏を家に連れて帰ってくるから、何も考えないように無心に炒り銀杏の殻を割る飲兵衛紳士、そりゃ少し飲みすぎることでしょう。
みんなでワイワイ騒がなくたって一人しっとり味わいたいお酒もあるんです。
そんなしみじみした喜びを味わいたい人は是非読んでみてください。
ちなみにこちらでバックナンバーも読めるようですのでまだみたことない方は是非。
横浜・関内"Bihotza"のスペイン料理を堪能しました
タイトルで全てを物語っているわけですが、たまに集まる飲み仲間の面々で関内にありますスペイン・バスク料理店の"Bihotza"に行ってみました。
関内には不慣れなもので方向感覚を失うという危ない場面もありましたが、JR関内駅からは直線一本のためなんとか到着。
スペイン料理なんて洒落たものには明るくはないんですが、バスク料理に特化したお店とのことで普段スペイン料理でイメージするパエリア等は無いそうです。
初めて知りました・・・
前菜はピンチョス4品。
スペイン風オムレツの味わいが濃厚でしたね。
カニの風味がすごく濃厚でワインが進みます。
イベリコ豚の生ハムは旨味がギュッっと濃縮されていて、この薄さで噛む程に豚の香りを感じましたね。
ここまでが前菜でここからがいよいよメインに。
この日のお魚はカサゴ でしたがこれが肉厚であさりの出汁の効いたソースと良く絡んですごく美味しかったです、個人的にはこの日一番気に入ったお料理でした。
チュレントン(牛厚切り肉のステーキ)。
赤身の味わいが濃厚で赤ワインに良く合うわけです。
そして最後はお店ご自慢の宮崎県産の有精卵を使用したプリン。
非常に濃厚で、ウィスキーにも合いそうな一品でした。
写真は出てきたお料理の一部ですが、かなりのボリュームでおじさん5人全員パンパンなお腹具合でした笑
スペイン料理の中でも特にバスク地方のものにこだわりがあるとのことでお料理やお酒などからそのこだわりを感じました。
(元々予定されてた一品は素材の野菜が税関で止まったとかで急遽変更になりましたしね^^;)
駅からも近く、すごく良い雰囲気のお店ですので是非お試しを〜
鹿はポッキーがお好き? ~万城目学『鹿男あをによし』~
今朝ふと目に止まったニュース。
どこかで聞いたような・・・あぁ、アレだ!
というわけで今日は万城目学氏の「鹿男あをによし」のご紹介w
所属していた大学の研究室で一悶着あり、奈良の女子高へ赴任することになった主人公。
ある日突然、鹿に話しかけられ本人も望まぬ「選ばれし者」として日本を救うために使命を科せられるハメに。
正確に教えてもらえない情報を頼りに奔走するも期日は近づき、なぜか顔はどんどん鹿になっていく。
日本の危機は救えるのか、鹿化は止められるのか、そもそも鹿ってなんで!?
といった風に、俗に言われる万城目ワールド全開なストーリー。
以前ご紹介した森見登美彦氏の作品もそうですが、いかにもな和物ファンタジーという気がします。
特に万城目氏の文章はテンポが心地よく、一気に読んでしまいますね。
喋る鹿、いきなり宣言される日本の危機、鹿と鼠と狐の三角関係、日に日に鹿になっていく自分の顔、とあらゆることが想定外でかつ矢継早に投入されてきますが、無理なく読めてしまうのは文の巧みさなんでしょう。
一方で能天気でかりんとう好きな同僚の描写ややる気がなさそうな鹿の振る舞いの描写などはかりんとうのほのかな甘さや芝の匂いも感じられるような穏やかな文章も垣間見れます。
あまり気にかけたことがないニュースを見たついでに思い出した一作でした。
よろしければ是非一度読んでみてください。
※鹿にポッキーはあげないでくださいね笑
ラジオっていいですよね
突然ですが、車を運転する時はラジオを聴くのが好きです。
「家でもこの番組は必ず聴く!」というほど強いこだわりはないんですが、車に乗ってパーソナリティのお喋りがふと流れてくる、という感じが好きなんです。
ラジオ好きというとオールナイトニッポンをはじめとしたAMファンが多いような気がしますが、僕はFM派です。
前述のとおり何気無く流れているのを聴くのが好きなのですがある程度車に乗るタイミングも決まっているので聴く番組もある程度決まってきます。
そんなゆる〜いラジオ好きのオススメを並べてみます。
・未来の鍵を握る学校 SCHOOL OF LOCK!
月曜〜金曜夜10時から始まるラジオの中の学校を自称する中高生向けの番組。
30も過ぎたオッサンが聴くのもどうかとは思いつつも中高生のリスナーからのお便りや相談がいかにもラジオ的というか、聴いていて非常に微笑ましくなってしまいます。
若かりし頃のまっすぐな感じを忘れてしまった大人なアナタも是非聴いてみてください。
この物語は、ごくごく普通であくまで平均的な44歳の安部礼司がトレンドの荒波に揉まれる姿と、それでも前向きに生きる姿を描いた勇気と成長のコメディである。
日曜の黄昏時、若さと渋さの間で揺れる昭和生まれのアナタに贈る『鼻歌みたいな応援歌』を、ツボな選曲とともにお楽しみ下さい!
紹介文にも現れるユルさ、このとおりのゆる〜いラジオドラマ。
現代のトレンドを紹介しつつ進行していくラジオの中の物語がついつい気になってしまいます。
「テンプルにカチンとくる笑い声」などの言葉のチョイスが好きです。
・福山雅治のSUZUKI Talking FM
言わずと知れた長寿番組、先日結婚を発表された福山雅治さんのTalking FM。
やっぱり良い声ですね、イケメンで声もかっこいいってもうお手上げ、同じ男性としてももう崇めたくなる完璧超人ですね。
喋りも面白いので一人車で聴いていてちょくちょく吹き出してしまいます。
他にも面白い番組はまだまだありますがとりあえずこんな 感じです。
自分で用意した音楽を聴くのももちろん楽しいですが、ふとラジオから流れて来た曲に、パーソナリティの声に耳を傾けてみると意外な出会いや発見があるかもしれません。
今はRadikoなどのアプリでも簡単にラジオを視聴できるようになっていますので、普段聴かない方もたまには聴いてみてはいかがでしょうか。
*1:OFFICIAL HPより
面白きことは良きことなり ~森見登美彦 有頂天家族~
京都を舞台にした腐れ大学生シリーズが得意の森見登美彦氏による本格狸小説。
本格狸小説ってなんだ。
京都・糺の森に住む、父を亡くした狸の一家が彼らに降りかかる大小様々な厄介事を家族で力を合わせて乗り越えていくというヒューマンもとい狸ドラマ。
三男で主人公の矢三郎は呑気で、亡き父の「面白きことは良きこと」という教えに従い日々を面白おかしく過ごすことに邁進。
長男・矢一郎は狸界の中心であった亡き父の跡目を継ごうと懸命に奔走する、が融通が利かずどうにも不器用。
次男矢二郎は父を亡くしたことに大きな傷を受け、蛙に化けて井戸に居ついたら元に戻れなくなるも、まぁそれもやむなしと言う程普段は怠け者。
末子の四男矢四郎は気弱でいじめられることも多く、兄達に守ってもらうこともしばしば。
こんなでこぼこな兄弟を中心として、仲の悪い夷川家や狸鍋にせんと目論む金曜倶楽部と大立ち回りを披露します。
狸は虎に化け、天狗は大風を起こし、茶釜は空を飛ぶ。
説明の必要もないファンタジーでありSFコメディな作品になっているわけですが、物語として幼稚になりすぎていないように感じられるのは森見氏のくどい(褒め言葉)文体によるものであり、設定やストーリー展開も過度に凝っていないからでしょう。
狸が化けて大立ち回りと聞くとどこぞの名作アニメを思い出しますが、こちらは一貫して「阿呆であること」を貫く狸達の姿が単純に読んでいて微笑ましてくれる作品になっています。
小説自体は2007年に「有頂天家族」が刊行され、今年2015年2月に続編となる「有頂天家族 二代目の帰朝」が刊行されました。
三部作となる予定のようですので今後三作目が刊行されることでしょう。
一作目の「有頂天家族」では家族のドタバタ劇が、そして二作目の「二代目の帰朝」では本シリーズでは欠かすことのできないもう一つの登場人物?である天狗達の過去にスポットが当てられます。
まだ本シリーズを読んだことがない人は一作目から読むのをオススメします。
「天狗だ狸だなんて下らない・・・」なんて思ったアナタにこそ読んでみてほしい、もこもこの毛皮で心暖められる作品です。
地方vs都会 論争について
ネット界隈見てますとちょいちょい目にするのが地方vs都会の論争ですね。
「ネットもAmazonもある、東京にしがみつく必要なんかない!」派vs「地方なんて村八分にも合うしありえない」派
ちなみにこの戦争に対する僕の意見として結論は「自分の好きなほうにすりゃええやん他人の好き嫌いにいちいち口出さんでいいじゃん」です。
まぁそれ言うと終わっちゃうので僕なりの地方感、都会感を書いてみます。
あと、僕は7:3でどちらかというと地方派です、どちらかというとね。
僕は30歳まで生まれも育ちも九州で過ごしてきました。
仕事は別に地域は選ぶ気はなかったんですが、たまたま九州になりました。
そして30歳の時に仕事の都合で神奈川に越してきて、遅まきながらの関東デビューとなったわけです。
この歳になってから都会に出るというのも悪くないんだかどうなんだか。
少しは人格・生活も落ち着いてますのできらびやかな都会も冷静に見ることができます笑
そんなこんなで感じた双方のメリットデメリットを挙げてみました。
ちなみに以降で挙げてる「地方」というのは地方の中でも県庁所在市町をメージしています。
■メリット
【都会】
・何はともあれ便利
買い物・手続き・移動、なんでも揃う。ネット通販だけでは置き換えられません。
・イベントや娯楽が多い
人が多くて経済が成り立つからなんでしょうね。
・意外と人情ある
人が多くて出入りが激しいからなのか、気軽に受け入れてくれる。ちょっと意外でした。
・仕事は多い
僕のようなIT系は特に、ですね。
【地方】
・野菜・肉・ご飯が旨い
スーパーに置いてある野菜をただ焼いただけで旨いんです、ホントに。
・過剰な人混みなど存在しない
人いませんから、ええ・・・あと地方の人は基本人混み嫌いです。
・公園や遊び場が広く、子育てはしやすそう
関東に来て、グラウンドに土のない学校を見た時は衝撃でした。。
・みんなのんびりしてる
人も街もがのんびりしてるという空気は居心地悪いものではないんじゃないでしょうか。
■デメリット
【都会】
・人や車の渋滞がすごすぎる
いざという時に迅速に動けるのか不安なレベルですね。子連れだと危険だと思うこともあるのが怖いです。
・何かにつけてお金がかかる
地方より給料は良い傾向ですが、出ていくお金も高い傾向・・・
・ピリピリしてる人が多い
みなさん余裕がなさそうですよね・・・・
【地方】
・車がないと生きていけない
よく言われていますがこれは事実です。歳をとってから病院に行くにも車が必要な場合が多いです。
僕としては田舎暮らしを考える人は一番考慮してほしいリスクかなと思ってます。
・人付き合いが窮屈
出先で知り合いにたまたま会うなんて日常茶飯事です。正直面倒くさい・・・
・仕事がない
基本的にはないでしょう。自分で起こすとか工夫が必要でしょうね。
とまあこんな感じでしょうか、僕の印象です。
僕は遅い子供だったので両親はそこそこいい歳なんですが、やはり地方にとっては交通の不便さが切実なように思います。
歳をとって認知能力が低下した状態で車を運転するのはすごく危険ですしね。。。
そういった点では交通網が発達した都会の便利さは否定できません。
しかしながら地方で生まれ育った人間には少し息苦しく感じることがあるのも否定はできず。
まぁ結局は実家親戚も地方ということも大きく働いて7:3で地方かなぁというのが僕の考えです。
そのうち地方に戻るのかもしれませんが、都会も楽しんでおきたいなぁという今日この頃です。
関東に出てきて一番感動したことが「アド街」に出てきた街に行こうと思えば行けるということでした笑
九州では基本他人事としてぼんやり見てましたので、こっちに来て「あ、行こうと思えば明日にでも行けるんだ」というのは軽い衝撃でしたw